インド、東南アジアからオーストラリアの熱帯に分布する常緑高木。新鮮な花から得られる精油をイランイラン油と称し、高級香水の原料とする。イランイランはフィリピンの現地名である。花は喘息によいとされ、また葉はかゆみ止めに皮膚にすりつけて用いる。西表島、波照間島に自生すると報告されたことがあった(「日本の野生植物」木本I、平凡社、東京、1989年)が、バンレイシ科クロボウモドキPolyalthia liukiuensisを本種と誤認したものであった。