ナンバンサイカチ(マメ科)
Cassia fistula (Fabaceae)

熱帯アジア原産とされ、熱帯各地で広く栽培される落葉高木。葉は偶数羽状複葉で3~8対の小葉からなり、各小葉は長さ7~21cm、長さ4~9cmの卵形〜卵状長楕円形。花は葉腋から長さ20~40cmの総状花序を垂らし、芳香があり、鮮黄色の花は直径4~7cm、花冠は5枚。英名のgoldenゴールデン showerシャワーはこの鮮やかな花色に因む。果実は長さ30~60cm、径1.5~2.5cmの円柱形の豆果で、刺激臭のある果肉泥の中にいくつかの種子が含まれる。阿勃勒アボツロクと称し、その果肉泥は緩下薬として広く用いられ、また腎臓にもよいとされる。果肉泥にはショ糖、クエン酸などが含まれ、甘く清涼感がある。葉や根も緩下薬とするほか、樹皮を赤痢に用いる。葉には緩下作用を有するセンノシド、フラボノール配糖体が含まれる。

nanbansaikachi

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