ウバメガシ(ブナ科)
Quercus phillyraeoides (Fagaceae)

房総半島、三浦半島、伊豆半島以西の本州太平洋側、四国、九州と、先島諸島を除く南西諸島の沿海部に生える常緑広葉樹の低木ないし高木。葉は互生するが枝先ではまとまって輪生状につき、倒卵形で縁がやや裏側にそり返り、小さな波状の鋸歯がある。葉身は革質で硬く、表面は濃緑色でやや光沢があり、裏面は淡緑色となる。雌雄同株。花期は4~5月で、雄花は黄色で枝の下部から穂状に垂れ下がり、雌花は黄緑色で上部の葉の付け根に1〜2個つく。熟すと堅果となり、数少ない生食可能な“どんぐり”のひとつといわれる。材は極めて硬くて水に沈むほど比重が大きく、備長炭びんちょうたんの原料とされる。和名は姥芽樫うばめがしで、通例、みずみずしい緑色のはずの若葉が茶褐色だからという。

ubamegashi

→戻る(2013.5.17;香川県小豆郡小豆島町