ゼンマイ(ゼンマイ科)
Osmunda japonica (Osmundaceae)
日本全土と朝鮮半島、中国、シベリアからヒマラヤまでの野山に分布し、水気のある地を好んで生える。早春に出る新芽を山菜に利用するが、栄養葉と胞子葉とがあり、食用とするのは前者である。初夏になると栄養葉は展開して2回羽状複葉となり、胞子葉は胞子嚢のクラスター状となり、まったく形状を異にする。室町時代までの古典に「わらび」とあるのは本種のことで、その語源は展開した胞子葉を藁火に見立てた。「八雲御抄」(順徳天皇)にその語源を示唆する記述がある。詳細はこちらを参照。