本邦全土の池や沼、川岸などに普通に群生する大型の多年草。花期は8~10月。根茎を蘆根ロコンと称し、健胃、鎮嘔、利尿薬とする。本来の名はアシであり、悪あしに通ずるとしてヨシと呼ぶようになった。万葉集にも安之あしあるいは葦と見える古い名前である。青しあるいは桿はしが訛ったといわれるが、にわかには信じがたい。アシの用字として葦イ・蘆ロ・葭カなどがありその背景は複雑極まりない。詳細は和漢古典植物名精解第2章1-1を参照。