パパイア(パパイア科)
Carica papayaa (Caricaceae)

メキシコ南部原産の常緑小高木で、世界の熱帯に広く栽培され、南西諸島では各地に野生化した個体が散見される。葉は長い葉柄があって互生し、直立する幹の先に集中してつき、大きく切れ込んで掌状になる。花期は冬期を除いて通年、茎の先端近くの葉の下側に出る。雌雄異株で、雄花は幹(葉腋、葉腋痕)から長い花序(円錐花序?)になって垂れ下がり、黄緑色の花をまばらにつける。一方、雌花は葉腋から円錐花序を出し、花茎は短く、白花を密につける。写真の個体は雌株の形態を示す例である。但し、実際に広く栽培されているのは雌雄同株の品種であり、ウィキペディアの説明はそれを欠いているので実状に合わない。さらにややこしいことに、気候条件によって花の雄・雌の転換が起きやすく、雄花序にも果実をつけることが少なくない。すなわち、長い果柄の先に実をつけている個体があるということである。通例、食べられているのは雌株の果実であり、ウリに似て美味である。

papaia

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