タブノキ(クスノキ科)
Machilus thunbergii (Lauraceae)

東北南部以南のわが国本土各地、南西諸島各島の照葉樹林の主要樹種の1つで、国外では朝鮮南部、中国、台湾、フィリピンに分布する常緑高木。葉は枝先に集まって互生、葉身は倒卵状長楕円形で先は尖り、革質で厚く表面に光沢があり、全縁。花期は4月~6月、新しい枝の葉腋に円錐花序を出し、黄緑色の花をつける。液果は直径1センチほど、熟すと黒紫色になる。古くから船を作る用材としたというが、わが国ではほとんどはクスノキ製であった。朝鮮の方言で独木舟トンバイがなまってタブとなったというのは根拠のない語源俗解である。

tabu

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