熱帯の干潟などに生える常緑ヤシ。地上茎はなく泥中の根茎の先端から太い葉柄と大型の羽状複葉を束生する。葉の長さは5メートル以上、小葉の長さは1メートルになり、線状披針形、全縁、革質で光沢があり、先端は尖る。葉の付け根から長さ80~100センチほどの花序を伸ばし、その中央部は球状の雌花序(頭状花序)、その回りを長く太い穂状花序の雄花序(肉穂花序のように見える)が取り囲む。雌花序が熟すとともに雄花序を抽んでて、果実は直径15~30センチほどの球状の集合果をなし、雄花序は倒落する。西表島は本種分布の北限地。