化合物和名:カズレノン (Kadzurenone)
骨 格 名:ネオリグナン
生合成経路:シキミ酸

 コショウ科フウトウカズラ(Piper kadzura)に含まれるネオリグナンの一種。天然成分としてはまれな強い血小板活性化因子(PAF; Platelet Activating Factor)受容体アンタゴニスト作用が報告され、新薬創出のシードとして期待されている。因みに、本草綱目で李時珍は南藤の異名を風藤としているが、その基原をフウトウカズラとするのは難がある。今日の中国ではフウトウカズラを海風藤と称するが、その文献上の出典は1841年成立の本草再新(葉桂)であってごく新しく、民間薬としてはともかく、正統伝統医学において古くからの薬物と考えるべきではない。

kadzurenone