キク科ノボロギク(Senecio vulgaris)などキオン(Senecio)属の一部の植物に含まれるピロリチジンアルカロイドの一種。古くからキオン属の植物を家畜が食べると中毒を起こすことが知られていたが、原因物質はセネシオアルカロイドとも総称されるセネシオニンなど類縁物質であった。接触し続けると肝障害を起こし、肝臓癌を誘発することもあるといわれる。分子内にアリルオキシエステルの部分構造があり、ピロリチジン環が酸化されてピロールに変換したのち、分解して生成するアリルカチオンにDNAが付加すると考えられている。