タイマツバナ(シソ科)
Monarda didyma (Lamiaceae)

taimatsubana

→戻る(2004.6.23;帝京大学薬用植物園)

【解説】 北米東部原産の多年草。葉は長さ7~15cmの卵形〜卵状披針形で、鋸歯状の縁があり、中空で4稜のある茎に対生する。葉を揉むとミントに似た香りがする。花期6~8月。花は長さ3~4cmの管状花で茎先に多くつく。原種は鮮やかな緋色だが、多くの園芸種があって花色はさまざまである。花期の全草を同属種ヤグルマカッコウ(M. fistulosa)の代用として芳香健胃、駆風薬とする。精油に富み主成分はチモール(thymol)で、その製造原料とする。属名は16世紀のスペインの植物学者Nicolasニコラス Monardesモナルデスへの献名。種小名は古代ギリシア語の“διδύμη” (didúmē)に由来し“twin”の意。bergamotベルガモットとも俗称されるが、命名者のモナルデスがベルガモットオレンジCitrus bergamiaに似た香りを持つ植物として紹介したことに由来する。