ツノゴマ(ツノゴマ科)
Proboscidea louisiana (Martyniaceae)

tsunogoma

→戻る(2003.9.13;星薬科大学薬用植物園)

【解説】 北米原産の1年草で最大長9mほどまで伸び、全体に腺毛が密生するので触ると粘りつく。葉は幅30cmになり、大きな円状卵形~長楕円状卵形で対生し、縁は波うち、基部は心形。花期は6〜10月で、長さ、幅4~5cmの釣鐘型の花をつけ、花冠の先は唇形状に5裂し、色は乳白色〜淡赤色、淡紫色とさまざまで、中心部に黄色または紫色の小さな斑点のほか、下部に橙色の大きな舌状紋がある(→花の拡大画像。果実(→拡大画像は長さ〜10cmの裂開性の蒴果さくかで、先端が乾燥すると堅くなる長い鉤針状の角状突起を形成し、しばしばドライフラワーにされる。若い果実はピクルスとして食用にされる。形態はキバナツノゴマに似ているが、別属である。属名は古代ギリシア語で「前に」を意味する“πρό” (pró)と「餌を与える」という意味の“βόσκω” (bóskō)が複合したものといわれるが、乾燥果の突起物を鉤針に見立てて大魚を釣り上げることを意識してつけたと推定される。種小名は本種が米国のルイジアナ州産について記載されたことを示す。