キワタ(アオイ科)
Bombax ceiba (Malvaceae)

熱帯アジア原産の落葉高木。樹幹は真っ直ぐに伸びるが、材質は柔らかく建築材・器具材に適さない。葉は長い葉柄をもつ掌状複葉で、通例、6枚の小葉からなる。落葉後、新葉が出る前に大型で肉質、真紅の五弁花を枝先に単体または房状に束生する。各花は大きくて目立つが、あまり密につかない。果実は蒴果さくかをなし、裂けて木綿もめん状の白い繊維が裸出、その中に小さな種子が多く含まれ風に乗って遠くまで運ばれる。繊維原料として利用されることもあり、“cotton tree”の名はそれに由来し和名はそれを訓読みで直訳したもの。音読みでは“もくめん”はよいが、“もめん”は好ましくない。本種の種小名を属名とした同科の類縁植物にCeiba pentandraがあり、kapok(カポック)と称される。ただし、この名はもともとは本種(キワタ)のマレー語名であり、混乱を避けるためパンヤあるいはパンヤノキと呼ぶのが好ましい。

kiwata

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