タチバナ(ミカン科)
Citrus tachibana (Rutaceae)

日本特産の柑橘種で、東海地方以西の暖地に隔離的に分布する。葉液に刺があり、葉柄に翼がない(→ユズを参照)。6月ころ、白い花をつけ、初冬に直径3センチほどの扁球形の果実を結ぶ。果皮は黄色で薄く、種子が多くて酸っぱく食べられないが、栽培柑橘種の台木として利用されるほか、交配用の遺伝資源として有用である。「右近の橘」は本種を改良した栽培品種で、果実が大きく、下の写真もその一型である。万葉集にも名が見え、神社などに古くから植栽されている。

tachibana

→戻る(2005.12.30;豊橋市八町通)