インドネシアボゴール植物園で珍しい植物の花に遭遇しました。おそらくラフレシアとともに世界で最も大きな花でしょう。2001年8月上旬に久しぶりに咲いたのだそうで、この時期に同植物園を訪れたのは幸運でした。花の巨大さは右に立つ人と比べればおわかりでしょう。この植物はコンニャクと同じ仲間のAmorphophalus
titanum (Becc.) Becc.(和名はショクダイオオコンニャク)、根は100kgほどになるそうですが食用にはならないようです。右の写真は成長した茎葉ですが、高さ2メートル50cm、幹の直径は50cm以上ありました(1998年8月)。スマトラ島の特産であり、東京大学理学部附属小石川植物園にも植栽されており、平成3年に開花したそうです。
一方、本種の近縁種で同じスマトラ特産植物にA. gigas Teijsm. & Binnend.がありますが、ショクダイオオコンニャクほど巨大な花とはなりませんが、花軸が長く高さでは勝るといいます。そのA.
gigasが小石川植物園で平成15年9月に開花し、3メートル以上の世界最高の花が一般公開されました。これは別ページで紹介いたします。
(REF.) 「世界最大の花と最高の花-スマトラ特産のお化けコンニャク」
日本植物園協会誌、第38号、149頁~150頁(2004年).