本邦各地の山野に普通に生える落葉低木。葉は対生し、基部は広いくさび形ないしやや心形、先は鈍頭、表面は脈に毛があり、裏面は腺点が密生し毛が多い。縁に粗い鋸歯がある。花期は5~6月で本年枝の先から散房花序を出す。実は熟すると白い粉をふき、食べられる。本種とよく似た種にコバノガマズミがあるが、花期が一ヶ月ほど早い。器具材、杖など生活との結びつきが強い植物の一つ。鎌などの柄に材を用い、赤い実を染料として用いたので、鎌染めの木の名が付けられそれが訛ってガマズミになったという。