本州、九州,四国の山地の谷沿いに生える常緑の多年草。叢生して大きな株となり、葉は固くて光沢があり、ざらつく。花期は4~5月。同属類似種にヒメカンスゲがあるが、本種はそれよりずっと大型、豪壮である。名は寒スゲで、冬でも枯れずに青々としているからである。但し、スゲの語源は「すがくさ」の略単で、スゲの本来の古名「すが」が訛った。因みに「すが」は洲処の義で砂泥が堆積した地をいう。詳細は続和漢古典植物名精解第4章3-2を参照。