本邦各地の山地の木陰に生える多年草。初版~第五改正版局方ではサレップ根の基原の一つとされた。詳細は歴代日本薬局方収載生薬大事典を参照。花期は5~6月で10~20個の花を総状につけるが、花期を終えると葉1~2枚だけとなる。球茎を粘滑薬とする。ラン科植物であるが、地味なこともあって採集されることが少なく、ネジバナとともに身近によく見かけるランの一つである。名は采配蘭で、花序が軍陣を指揮する采配に見立てた。