タブノキ(クスノキ科)
Machilus thunbergii (Lauraceae)

東北中部以南の沿海地に多く生える常緑高木で、南へ行くほど大木が多くなる。大きいものは樹高30メートル、直径2メートル以上になる。樹皮は暗褐色で、古代朝鮮では船をつくるに用いたというが、日本ではもっぱらクスノキを用いた。葉は厚い革質で光沢があり、照葉樹林の代表的な樹種の一つ。花期は5~6月。建築、家具、彫刻材とすることもある。万葉集でツママとあるものは本種である。樹皮、葉は線香の粘着料とし、根皮、樹皮は紅楠皮コウナンヒと称して捻挫に外用する。本種の生えていたところは城山城址であるから、古く植栽された名残かも知れない。

tabunoki

→戻る(2006.4.22;津久井町城山)