複雑な日韓関係を生物多様性(Biodiversity)の視点から探る
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1.世界が認めた日本の豊かな生物多様性

 わが国は国土は狭く資源に恵まれていないとほとんどの日本人は信じている。先日、父親の遺品を整理したとき、戦前の国定教科書があった。地理の教科書には日本の自然環境の豊かさ、資源の豊富さが国粋主義的口調で記述されていた。戦前の帝国日珊瑚礁の海本は南樺太、千島列島全島を領土として掌握していたほか、朝鮮半島、台湾、南洋諸島を植民地とし、満州においても権益をもっていたので国粋主義の横行していた時代とはいえこの記述に誇張はないだろう。戦後、本土4島と周辺諸島を除き全て失ったので、一転して何もない貧しい国土と悲観したのも無理はない。しかし、世界的に見てそんなに貧弱な国土だろうか。アメリカ、中国など地理的超大国は別として、日本列島はアジアの近隣国のどれよりもすばらしく多様性に富む美しい国土であることは明らかであり、一般の日本人はただ気付いていないだけである。ごく最近、Conservation International(CI)は世界のbiodiversity hotospot(地球上で生物多様性の特に豊かな地域)として日本列島を追加した。CIは世界で34地域を特に生物多様性の豊かな地域としてホットスポットに指定しているのであるが、いずれも多様な自然環境に恵まれた地域であり、東アジア地域ではわが国のほかフィリピン、中国西南部、インド-ビルマ、ヒマラヤが含まれている。すなわち、日本の豊かな生物多様性を世界が認めたので冷たい氷の海あり、わが国土が如何に恵まれているかを証明するものといえる。日本列島は自然環境の観点からも一流であることが証明されたといってよい。南は北緯24度の八重山諸島、小笠原諸島から北緯46度の北海道まで3000kmにわたる日本列島は、超大国米国東部のフロリダからメイン州までの広がりに匹敵する。北緯20度の沖ノ鳥島を含めれば熱帯も国土の一部に含まれる。右の写真は一方はサンゴ礁の海で、もう一つは流氷の漂う亜寒帯の海だが、そのいずれもわが国の領海にある。世界でサンゴ礁の海と流氷の海が共存するのは米国以外に日本だけだと、ある国際学会でロシアの科学者から羨ましがられたことがある。冬になれば本州中北部の山地や北海道では欧州や北米にひけをとらない本格的なスキーが楽しめるし、沖縄には熱帯の海顔負けのスキューバダイブングのすばらしいスポットがある。北海道で氷点下30度の極寒であっても沖縄では20度と暖かい。八重山諸島、小笠原諸島の冬期の平均気温は約18℃であり、ちょうど北海道東部、北部の夏期の平均気温に等しい。このことはわが国の気候的多様性はまさに超大国なみであることを示すものである。

2.韓国が「竹島」でキレるのは相対的に貧弱な生物多様性のせいである?

 最近、竹島の領有権問題で揺れる日韓関係だが、韓国(北朝鮮を含めて朝鮮半島全域)とわが国を生物多様性、自然環境の豊かさの観点から比べればさらに歴然とする。韓国の地理の教科書には同国の自然が如何にすばらしいか記述されている。それによれば最南端の済州島は標高1950メートルの火山島であり、低地は亜熱帯、山頂は雪が積もる亜寒帯として、亜熱帯から高山植物まで固有種120種(?)を含む豊かな植生に恵まれていると記述されている。この部分はわが国の世界遺産登録の国立公園屋久島に関する記述とそっくりであり、韓国が常に日本を意識していることの証左である。無論、済州島と屋久島とでは生物多様性の観点では横綱と十両程の格差があるのはいうまでもない。そのほか、朝鮮半島東部の日本海の孤島鬱陵ウルルン 島については冬期に1メートルから2メートルの積雪がある人里としては世界有数の豪雪地帯と教科書では記述されている。この当たりは新潟県など日本海側諸県を意識したものであろうが、韓国では豪雪地帯であっても世界有数というのは明らかにオーバーである。毎年、3~4メートルの積雪がある山古志やまこし(日本一の豪雪地帯ではないようだが)が韓国だったらどう表現されるのであろうか。いずれにせよ、日本では自らの自然がかなり過小評価気味なのに対して韓国の教科書の記述は明らかに国粋主義的口調で過剰表現であり、いかにも韓国の方が日本より自然環境に恵まれているかのような錯覚に陥ってしまう。スマトラ沖地震で大被害を受けたあるリゾートは日本人ダイバーの人気スポットだったそうだが、実は先島諸島の方が生物多様性の観点では格がずっと上なのだそうだ。このことは南西諸島の海域の生物多様性が世界トップ10にランクされるという外国人研究者によるNature誌の論文で明らかである。海藻は世界で8000種ほど知られているそうだが、わが国の海域から知られている種はなんと1500種以上あるという。おそらく、魚類やサンゴなどその他の生物種についても同様だろう。暖流と寒流が交叉する日本列島の海域は世界4大漁場の一つであり、北方系と南方系のどちらの生物にも恵まれている。不思議なことに、このことは世界には知れ渡っていても一般の日本人の気付くところとはなっていない。わが国の200海里経済水域(EEZ)では韓国や中国の漁船も我が物顔で操業しており(締め出そうとすればいつでもできるそうだが、外交的反発が怖くてできないそうである)、特に韓国漁船は日本のEEZが韓国のそれであるかのように振る舞っており、まるで遠慮がない。逆に竹島周辺海域はわが国の領土であるにもかかわらず日本の漁船は完全に閉め出されている。もし、わが国の海域における韓国漁船と同じように日本漁船の操業が許されていたのであれば(たとえ竹島が占領されていたとしても)、島根県による「竹島の日」の強行制定はなかったであろう。日本の経済水域内での操業で日本国民に対する感謝の念を韓国国民が少しでも示しておればこんなことは決して起こらなかったし、世論が許さなかったであろう。「竹島問題」で、韓国国民、同マスコミがこぞって日の丸国旗や韓国駐在大使の肖像を焼却するなど愚行におよぶ一方で、日本国民がいたって冷静なのは何故であろうか。筆者はわが国の自然環境、生物多様性の豊かさが韓国のそれより遥かに豊かであることによる精神的余裕(すなわち韓国に取とっては精神的閉塞感)からくると見る。小笠原や高知県南方海域では今でもクジラが見られるし、米軍基地の移設問題で揺れる沖縄本島海域には世界的に希少動物のジュゴンも生息する。「タマちゃん」、「カモちゃん」で人気を集めたアザラシも北海道海域に生息し、一般国民はそれを当然のように思っている。実はこれらの動物は地球上でどこでも見られるものではない。わが国の海域は生物多様性の観点では世界有数であるから見ることができるのである。無論、黄海、日本海、朝鮮海峡で3方を狭い海域で塞がれた朝鮮半島ではわが日本人が享受しているような贅沢は全く期待できない。ここでは無意識のうちに日本海という呼称を使ってしまったが、韓国では東海ドンヘといい、国際社会に対して同国は東海の呼称を用いるよう圧力をかけている。米国のナショナルジオグラフィック誌は、最近、日本海をSea of Japan (East Sea)に改めた。韓国はこれに対しても不満を示しているが、世界に認められる可能性は低いだろう。おそらく世界のほとんどの国は両名併記でもSea of Japanを習慣的に用いるであろう。なぜなら、その方がわかりやすいからである。韓国海とすればそれこそ不自然として国際社会は受け入れないだろう。日本海は日本が付けた名称ではなく、大航海時代に欧州人が命名したものを借用したにすぎない。欧州の古地図をみれば明らかである。北海道の北にある海をオホーツク海と日本人が無意識に呼ぶのも偏狭な民族主義的国粋主義的邪念がないからに他ならない。小笠原諸島の英語名はBonin Islandsであるが、わが国ではこの呼称も受けいられている。この事実に韓国人が気付かないとすれば愚かとしかいいようがない。
 日本列島が朝鮮半島よりはるかに生物多様性、自然環境の多様性に恵まれているのは高等植物の種数を見れば明らかである。わが国には少なくとも6000種以上、約7000種が自生、その約3分の1(2000種)が固有種のに対して、朝鮮半島には半分の3500~4000種、固有種に至ってはせいぜい10%しかない。海洋生物多様性(marine biodiversity)についてはさらに大きな差があろう。植物種数の多さがすなわち豊かさというわけではないのだが、わが国の「木の文化」を支えてきた有用木材資源を例に挙げれば理解できよう。スギや木曽の五木と称されるヒノキ、クロベ、サワラ、アスナロ、コウヤマキはいずれも日本列島にしかない。日本列島の潜在植生は照葉樹林帯、落葉樹林帯、針葉樹林帯と多様であり、林業も古来発達していた。世界最古および世界最大の木造建築があるのも優れた木材資源があってこそのことである。朝鮮半島では森林を伐採したあと植林を怠ってきたため、禿げ山が多かった。朝鮮の国力の衰退を招いたのも燃料、建築資材の供給源としての森林資源の枯渇が原因と考えられる。朝鮮はわが国とは違って歴史的に外来技術を導入することに積極的ではなかったため山は荒れ果ててしまったのである。栽培林業は豊かな自然環境の中にあって必然的に起きたものである。以上のことはおそらく韓国国民も気付いているはずであり、何かにつけて日本をライバル視する韓国人がどうあがいても克服できない閉塞感が「竹島問題」に感情的ともいえる反応を示し、また対馬をして韓国の領土の一部とする理性の範囲を超えた不条理な運動がまかり通るのであろう。ロシアはわが国固有の領土である北方領土を手放そうとしないが、かといって日本人がロシア国旗を燃やしたりロシア人に対してブーイングなどの狼藉はまず皆無であったし、今後もないだろう。美人女子テニスプレーヤーとして人気のあるシャラポワはロシア人であるが、今までにブーイングを得たことがあるだろうか。ある有名自動車メーカーのコマーシャルにも堂々と出演している。また、最近人気の高まっている格闘技でもロシア人格闘家が活躍しており、日本人の間で人気があり、政治と個人とは全く別問題という視点が日本人には徹底している。この点は若者を含めた日本人の行儀、マナーの良さは、韓国人より遥かに上を行く誇るべきものであり、既に世界に知れ渡っている事実である。韓国人が領土問題等で日本あるいは日本人を如何に愚行、狼藉に及んだとしても安易に感情的に反応することは百害あって一利なしであり、マナーの悪さで韓国人が世界でどれほど不利益を被っているか見れば明らかであろう。ワールドカップ二次予選の北朝鮮戦で日本人サポーターのマナーの良さは既に世界に知れ渡った。これはこれからも日本の美徳として継続維持したいものである。

3.日本の豊かな生物多様性、自然環境に対する嫉妬心がキレの原因である

 生物多様性はさておいても、日本列島は地形が複雑で多様性に富み、砂漠と氷河を除けばたいていのものは揃っており、左の富士山の写真を見てわかるように美富士山しい風景にも恵まれている。韓国人から見れば日本列島は極楽ではあるまいか。在日韓国人女性が日本の官庁の管理職昇進試験を受けられないのは憲法違反として裁判に訴えて却下されたが、それほど国籍にこだわるのならなぜ韓国に帰らないのか。戦前、朝鮮半島に住んでいた日本人のほとんどが祖国に帰還したのはなぜだろうか。日本の国土が朝鮮半島に比べてそれだけ美しく恵まれているからに他ならないからだろう。先ほどの在日韓国人女性はこの点にはつい答えることはなかった。在日韓国人の選挙権の付与なぞ言語道断であり、もし政治に参加したいのなら日本国籍を取得すればよい。既に、国会には韓国系を含むアジア系、欧州系議員も誕生している。日本に住みたいという外国人は世界にいくらでもおり、人口密度の高いわが国で外国籍のまま、日本人と同じ条件で行政権力の行使にかかわる地位を付与する必然性は全くない。ましてや、特殊能力があるわけではない外国籍住民に与える必要はない。移民国家米国でも同様である。これに異論を唱える日本人がいるとすれば見識を疑わざるを得ない。「冬のソナタ」で魅せられた多くの日本女性がロケ現場へ大挙して観光することが国内外のマスコミで報じられたが、わが国にはそれよりはるかに優れた自然環境が至るところにあることを日本の映画人は知るべきであり、つまらぬ隣国のラブストーリーに視聴者を奪われたことを恥じるべきだろう。わが国には象徴となりうる自然のランドマークが多く存在する。富士山はその代表的なものであり、本物の富士山が見られない地域にも○○富士のランドマークがあるのは古くからあがめられた名山の証左であろう。本家の富士山は東海道新幹線からも見ることができ、眼前に広がる雄大な山塊に対して外国人観光客が一斉にカメラのシャッターを押すのはよく見られる光景である。冬の晴れた日には都心の高層ビルからすばらしい眺望が楽しめることでわかるように、身近なところにすばらしいスポットがあるのも箱庭的風景に恵まれるわが国の自然の特徴である。また、富士山は3776メートルの高峰であるにも関わらず、海岸線から全容を望むことができ、そこには一分たりとも神秘性はない。一方、朝鮮半島には富士山に匹敵するランドマークはなく、これが韓国人のフラストレーション、日本人に対する嫉妬心を増幅させている。韓国人を前にして富士山の自慢話をすれば確実に不機嫌になるだろう。朝鮮半島の最高峰としては白頭山が有名であるが、金日成将軍の伝説的な生誕の地などとしてあがめられるにすぎず、また神秘性で形容されるのは人里から遠く離れた存在だからに他ならない。それに、山塊の半分は中国領であり、最近では中国名の長白山の名で呼ばれることの方が圧倒的に多いのも韓国人を不機嫌にしている原因の一つだろう。まもなく、サクラの開花を迎えるが、サクラもまた日本のすばらしい自然の恵みの一つであり、日本の国花にふさわしいものである。これに対して韓国の国花はムクゲであるが、実は中国の原産である。ムクゲは一国の国家とするにふさわしいすばらしい植物だが、大半の韓国人はムクゲを中国、インド、朝鮮半島、日本に分布すると考えているようだが、確実な野生があるのは中国だけであり、あとは全て栽培品が知られるにすぎない。学名も、Hibiscus syriacusが正名だが、韓国ではH. coreanumが用いられることもあった。一方、日本の国花サクラはソメイヨシノと一般には考えられがちだが、歴史的にはヤマザクラ、エドヒガン、オオシマザクラなど多くの野生種の総称であった。植物区系的に東南アジア区系に属する亜熱帯の沖縄ではカンヒザクラが観賞されている。これによって、サクラはわが国全土をカバーすることになり、開花期も沖縄の1月(カンヒザクラ)から北海道北部の7月(オオヤマザクラ)にわたり、気候、自然環境の多様なわが国の国花としてふさわしいものといえる。これもわが国の生物多様性の豊かな証拠であろう。但し、ソメイヨシノは野生種ではなくオオシマザクラとエドヒガンの一代雑種であり、東京都染井に起源があるのでその名の由来がある。かって、韓国済州島の原産とされ、わが国の学会のみならず日韓両国との間でもその起源を巡って論争があった。後に、交配実験、最新の分子生物学的手法を用いた遺伝子解析によって交雑種であることが証明され、わが国固有のものであることが科学的に証明された(→ソメイヨシノの真の起源。サクラは、戦後の一時期、軍歌「同期の桜」で代表されるように軍国日本の象徴として見られたことがあった。またサクラの近縁種はヒマラヤから中国にかけて多く自生するので、日本固有のものではないと主張する植物学者が少なからずいたが、サクラを愛でる文化は紛れもなく日本固有のものである。微妙な歴史認識と重ね合わせ、国花サクラをことさらに否定しようとする意見は最近は少なくなったものの見当違いも甚だしいというべきであろう。ソメイヨシノのみならず「関山せきやま」、「鬱金うこん」、「普賢象ふげんぞう」など250品種あるとされる豪華な八重咲きのサトザクラは世界各国で植栽、観賞され、英国のバラと並び称されるわが国の誇るべき花卉文化の一つといえるだろう。また、サクラのほか、ツバキやユリなど日本の花卉で世界に広く受け入れられたものは多い。テッポウユリはもともと南西諸島の原産だが、今ではキリスト教圏諸国の葬儀でも伝統的なマドンナリリーに代わって広く用いられるようになっており、むしろそれを知らない日本人の方が多いほどである。故ダイアナ妃の葬儀に山ほど積み上げられたテッポウユリは世界的に栽培されており、特に原産地を意識することはない存在になっている。わが国の豊かな生物多様性、自然環境は古代の万葉集などの文学、絵画など芸術においても大きな影響を与え、絵画においては19世紀に欧州にジャポニズムとして流行をももたらした。欧米の一流博物館には中国とともに日本の美術作品が多く陳列されているが、韓国の美術品が陳列されることは少ない。欧米人は中国の美術品に共通する壮大かつ圧倒的存在感、日本美術に見られる繊細な色彩感と細やかさに比べて、朝鮮美術はその間に埋没するインパクトの少ないものとして見る傾向が強いようだ。これは、かって、1979年、ニューヨークのメトロポリタン美術館において韓国政府の威信をかけて開催された韓国美術展に対するニューヨークタイムズ紙による評論であり現在でも変わっていないようだ。国外で陳列される日本美術品はいずれも19世紀のジャポニズムの流行とともに流出したものであるが、それが欧米人の日本人や日本文化に対する理解を深めるのに役立っていることを考えるとわが国にとって決してマイナスではなかったと考えられる。生け花もわが国の豊かな生物多様性のもとで育まれた伝統文化であり、あでやかな着物をきた女性が花を生ける姿は外国人ならずとも日本人でも感激するものである。しかし、中国人はともかくとして、韓国人にはあまり日本文化を理解しようという機運があまり見られないのは残念である。その根底には美しく豊かな国土に育まれ、世界的にも評価の高い日本の文化に対する韓国人の歴史的な嫉妬心があり、簡単には解決されそうもないことを日本人は理解すべきであろう。何事にも日本を意識するあまり無理に背伸びする傾向の強い韓国人だが、自らを(歴史、文化などを含めて)等身大の眼で直視し現実的な対応をする時期に来ていることに気付くべきである。また、われわれ日本人も現在の日本文化が豊穣の国土に育まれてきたことに感謝し、決して民族的に優秀だからではないことを認識すべきである。

4.韓国人は等身大の自分を直視すべきである

 2004年、中国が高句麗こうくり の歴史を中国の地方史と扱い始めたことが報道された。もともと高句麗は中国の満州に起こった国家であり、中国の一地方国家と扱われても別に不思議はない。現在の北朝鮮は漢の時代には楽浪らくろう郡、帯方たいほう郡が置かれており、その後も長らく中国の支配下にあったからである。韓国が竹島あるいは対馬の領有の根拠とした韓国の古書の記述にこだわるのであれば、北朝鮮が歴史的に中国の一部であったことは中国の歴史書から紛れもない事実であり、中国の主張に一理も二理もある。韓国は北朝鮮を韓国の一部と当然のように考え将来の統一朝鮮を夢見ているようだが、歴史を楯に中国が北朝鮮の領有権を強行に主張した時、どう対処するのだろうか。北朝鮮は人口13億の中国にとってみれば2%に満たない人口であり、飲み込むのは容易なのだ。21世紀の今日、中国は極めて野心的であり、長い歴史のほとんどは中国から見れば属国に過ぎなかった朝鮮半島を自らの意のままにしようとしても不思議はない。併合はないにしても、経済大国化する中国が石油や天然ガスなどエネルギー源の供与などの経済援助を通して北朝鮮を支配下におくことはできよう。中国にとっても日本海進出への足がかりを得ることができるというメリットがあり、日本にとっても中国東北地方(満州)とのアクセスが容易になるというメリットがある。エネルギー源に乏しい韓国には中国のような芸当は不可能であり、もし強行すれば東ドイツを併合したドイツの二の舞になるだけであろう。このような状況で政治的経済的に危機的状況にある北朝鮮では金正日総書記が事実上の新楽浪郡総督として保身を図ることは大いにありうるのだ。韓国人が日本に対して現在のような態度を取り続ける限り自ら墓穴を掘ることは眼に見えているといえるだろう。中国人には韓国人が日本人に対してもつそのような嫉妬心、劣等感は全くないので、現在の政冷経熱といった緊張関係は一時的なものであり、機さえ熟せば一気に好転するはずだ。いずれ、中国の方から日本に対して何らかの改善の働きかけがあるだろう。ただ、その時は韓国にとって19世紀~20世紀初頭の李朝朝鮮のような運命が待っているだろう。対米感情の悪化した韓国、イラクとは違って資源は何もない北朝鮮は米国の権益にとって全く魅力のない存在である。米国が中国に朝鮮半島の支配を許したとしても日米同盟の橋頭堡があるかぎり、東アジアに対する影響力を維持できるのである。米国が米韓同盟より日米同盟の方を重視しているのは明白であり、韓国が現在あるいはこれまでのようにわが国を敵視する態度を続けるメリットがどれほどあるのだろうか。日本に勝算のない戦争を仕掛け占領しようと企てるのだろうか。北朝鮮の核武装で、わが国でも憲法を改正、第9条の見直しを求める声が日増しに高まっている。現在の日本の論調では、読売新聞や産經新聞など憲法改正に結局的な新聞社の方に明らかに勢いがあり、一方、平和憲法の守護神であった朝日新聞は明らかに国民の支持を失いつつある。韓国の対日姿勢の硬化でこの傾向は一層強まることこそすれ弱まることはないだろう。米国は明らかにこれを支持している。一国の元首たる大統領すらいとも簡単に前言を翻しポピュリズム色の濃い対日強攻策を表明するなど、世界の常識から外れているとしか思えない韓国に対して、冷静とはいえ我々日本人も内心では日韓関係に対して疑問を持ち始めている。政治家が一般大衆の圧力で政策を変更したことは日露戦争に辛勝したにすぎない日本がたどった悲惨な結末を彷彿させる。ポーツマス講和条約に対して軍部の一部が一般国民を煽って無謀な軍国路線を歩みだし第二次大戦で破滅に至ったことで多くの日本人の心が痛みを感じていることである。韓国では日本人に対する嫌がらせが頻発しているといわれるが、在日韓国人にそのようなことが起きているという報告はない。日本人の冷静さに韓国人は感謝すべきであろう。しかし、なかなか等身大で自らの立場を理解しようとしない韓国人はおよそ日本人からは大人の関係をもつのは難しいと考え始めているだろう。だだをこねる幼児を扱うような寛容な忍耐が必要であるにしても限度がある。
 本サイトでは東京多摩地区、神奈川県津久井郡の人里で見られる植物を紹介している。これまでに収載した植物種数は600種を越える。東京という大都市近郊でこれだけの植物種が見られるのはわが国の生物多様性が豊かだからである。ニューヨークに3年ほど滞在したことがあったが、近郊にそんな多くの野草があったという記憶はない。これまで生物多様性といえば熱帯雨林だけにスポットライトがあてられてきたが、温帯地域にも熱帯にまさるとも劣らないかけがえのない生物多様性の豊かな地域があることが認められたといえるだろう。今後、わが国の「生物多様性」について解説していきたいと思う。日韓共催ワールドカップ以来、良好な関係を保っていた日韓関係は「竹島問題」でもとの振り出しに戻ったかに見える。しかし、少なくとも日本ではヨン様ブームに代表される韓流ブームも簡単には冷めるものとは思われない。日本人は韓国人に比べれば冷静ではるかに成熟しているからである。ここでは、なぜ韓国人がいとも簡単にキレるのか、持論を述べさせていただいた。異論もあるかと思うが、多くの人は新鮮な意見と映ると信じている。もともとは日本の豊かな生物多様性が世界に認められたことを強調するものであったが、急転直下の日韓関係に鑑みて独自の視点から意見を述べさせていただいた。本来ならブログで紹介するのがふさわしいと思うが、既にブログの開設に向けて準備を進めている。また、わが国の豊かな生物多様性、自然環境が世界レベルであることを理解いただければ、身近な自然環境に対する見方も変わってくると思っている。一方、わが国の豊かな生物多様性が世界に知られるようになったことで、今後、外国人による蹂躙が頻発されることが予想される。今のところ、わが国にはまだ法整備がなされておらず、取り締まることは困難であるが、それまでの間は声を大にしてわが国の豊かな生物資源を守らなければなるまい。さもなければ第2の竹島を繰り返すことになるだろう。