沖縄群島、大東島、八重山群島、台湾、南中国からインド、東南アジア、豪州、太平洋諸島の海岸近くに分布する小高木。革質でやや肉質の葉は広楕円形で対生し、全縁、先は尖り、表面は光沢がある。葉腋から頭状花序を出し、花冠がラッパ状で先が5~6裂した白花をつける。果実は液果の集合果で卵形となり、黄白色に熟す。太平洋諸島では果実をノニと称して健康食品とするが、カリウム分を多く含み、日本医師会はその安全性について注意喚起している。葉はオオバイヌビワに似るが、本種は対生である点で容易に区別できる。樹皮から赤色染料、根から黄色の染料をとる。西表島では島内染織家による乱獲で個体数が急減している。