セリ科イノンド(Anethum graveolens)やヒメウイキョウ(Carum carvi)、スペアミント(Mentha spicata)などの種子の精油に含まれるモノテルペンの１種。S-(+)-カルボンとR-(−)-カルボンのいずれの鏡像体も天然に存在し、ヒメウイキョウとイノンドの精油ではS-(+)-体がそれぞれ60〜70%、40〜60%含まれ、一方、スペアミントではR-(−)-体が50〜80%含まれる。S-(+)-体はマウスの高脂肪食誘発体重増加に対して抑制効果のあることが報告され、また貯蔵中のジャガイモの早発発芽を防ぐ効果があり、オランダではこの目的のために実用化されているという。米国ではR-(−)-体が蚊よけ剤として認可されている。