ケシ科植物に多く見られるベンゾ[c]フェナンスリジン骨格をもつアルカロイド。身近な植物ではタケニグサ(Macleaya cordata)にサンギナリンとヘレリスリン、クサノオウ(Chelidonium majus subsp. asiaticum)にサンギナリンとヘレドニンが含まれ、いずれも有毒成分とされる。サンギナリンは実験動物に緑内症を起こさせるのに用いられるほか、強い抗菌作用があるので口腔内殺菌に使用されることがある(日本では未認可)。ヘリドニンには鎮痙作用と細胞毒性がある。