朝鮮~満州原産の多年草。花期5~6月。本種の根を湯通して乾燥したものが人参(白参)であり、古来より強壮薬として漢方で珍重される。一方、根を蒸して乾燥したものは紅色を呈することから紅参として漢方では区別される。主成分はギンセノシドRg1などダンマラン系サポニンである。本種と類似する同属種としてわが国の在来種であるトチバニンジンがあるが、根茎に竹の節のような結節があって形態は大きく異なる。江戸中期八代将軍徳川吉宗の命により朝鮮より取り寄せた苗と種子から田村藍水が持続的栽培法を確立(朝鮮人参耕作記)、国内自給が可能になった。詳細は歴代日本薬局方収載生薬大事典を参照。