ダイズ(マメ科)
Glycine max subsp. max (Fabaceae)

東アジア原産の一年草で世界各地に栽培される。本邦にも野生するツルマメが原種とされ、わが国では縄文時代に存在したと思われる大豆の出土例があり、日本列島でも極めて古い時代から栽培が始まったと考えられている。茎に粗毛が密生し、葉は長い葉柄のある3出複葉で、小葉は長卵形で先は鈍く尖り全縁、両面ともに毛がある。花は淡赤紫~青紫色で、花期は6〜7月、通例、葉腋に蝶形花ちょうけいかをつける。7〜9月に結実して豆果となり、全面に毛が密生する(下の画像)。つる性から株立ちまで多くの品種がある。種子から温圧あるいはヘキサン抽出でダイズ油をとり、食用油とするほか、軟膏、硬膏、リニメント剤の基剤とする。豆腐や醤油の原料としても重要である。成分としてダイズィン、ダイゼインなどイソフラボンに富み、近年ではこれらの成分に骨吸収抑制作用があるとして骨粗鬆症予防のためのサプリメント原料ともなっている。

daidzu

→戻る(花:2004.8.26;果実:2004.9.16;帝京大学薬用植物園)