インド、ミャンマー、タイ原産の落葉小高木。長い葉柄をもつ葉は単葉で互生し、掌状に5深裂する。花は、一見、ビヨウヤナギに似て鮮黄色で5弁だが、総状花序を為して頂生するところが著しく異なる。蒴果は球形〜卵形で、熟すると開裂して綿状繊維を裸出、種子はそれに包まれ、風によって拡散される。葉と新芽はインドの一部の地域で野菜として利用されるほか、果実は食用になるという。綿状繊維はパンヤやキワタの代用にされる。樹皮から出るガムは創傷治癒活性があるといわれる。種小名の“religiosum”は何らかの宗教的関連性を示唆するものの具体的に何を指すのか明確ではない。ただインドでは神への供物に使用されることが多く、また寺院の近くに植えられる傾向が顕著であるという事実がある。