マチン(マチン科)
Strychnos nux-vomica (Loganiaceae)

インドから東南アジア、オーストラリア北部原産の常緑高木。葉は対生し、光沢があって3脈が顕著である。本草綱目では種子を番木鱉バンモクベツ一名馬銭子マチンシと称し、第四改正日本薬局方までは番木鼈バンモクベツの名で収載、第五改正班以降は基原植物の種小名に基づいてホミカとした。わが国ではホミカエキス、ホミカチンキの原料とし、苦味健胃薬として用いる。成分としてモノテルペンインドールアルカロイドを多く含み、主成分はストリキニーネ(strychnine)である。ストリキニーネは有毒で、中枢神経興奮作用があり、多量に服用すると全身筋肉の強直性痙攣を起こし死に至る。ホミカはアロパシー医学の影響を受けた薬物であり、欧州では強壮剤・蘇生剤として使われてきた。。

nux-vomica

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