オオバヤシャブシ(カバノキ科)
Alnus sieboldiana (Betulaceae)

本州関東地方南部から紀伊半島の山地に生える落葉小高木。葉は互生し、卵形、基部はやや円形で、縁に鋭い重鋸歯がある。花期3〜4月。成長が速く痩せた土地でも生えるので砂防、緑化樹として植栽され、それによる逸出で自然生のものと区別しにくくなっている。同属種ケヤマハンノキも同じ目的で植栽利用される。名は大葉ヤシャブシで、同属種ヤシャブシA. firmaに比べて葉が大きいのでこのように名付けられた。ヤシャブシは夜叉やしゃ五倍子ぶしで、五倍子ゴバイシと同様に果実にタンニンが多く含まれているのでそう呼ぶ。果実の表面がごつごつした様子を鬼神、すなわち夜叉に見立てた。

oobayashabushi

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