クサミズキ(クロタキカズラ科)
Nothapodytes nimmoniana (Icacinaceae)

石垣島、西表島、台湾蘭嶼、フィリピン北部、インドシナ、インド、スリランカに分布する常緑小高木。二次林に生える。葉は枝先に集まって互生し、長楕円形で全縁、先は尖る。花期は3~4月、枝先に円錐花序を出し、白花を密につける。核果は楕円形で、長さ1.5~2センチ、黒味を帯びた赤紫色に熟す。奄美大島に自生するものは、最近、ワダツミノキN. amamianusとして別種に区別された。葉や木部にアルカロイドカンプトテシンを含み(→関連ページ)、抗癌薬イリノテカンの原料として栽培される(石垣空港北部にプランテーションがある)。名は臭水木で、花はミズキに似ていて葉を揉むと臭気があるので名付けられた。旧学名はNothapodytes foetidaはそれに因んでつけられた。

kusamizuki

→戻る(2003.3.23 沖縄県西表島 希少種につき生育地を秘す)