アリマウマノスズクサ(ウマノスズクサ科)
Aristolochia shimadae(Aristolochiaceae)

近畿以西の本州、四国、九州から南西諸島では久米島、石垣島、西表島、与那国島に分布し、国外では台湾にもある。西表島では海岸近くの低地林縁に生える。本土産は落葉性だが、南西諸島産は常緑と生態が異なる。葉は互生し、卵状心形で全縁、先は丸い。本土では花期は5月~6月だが、南西諸島では2月~4月で、葉腋に1個のサキソフォンに似た花をつける。入り口の広がった部分は紫色、内部は黄色である。蒴果は長い柄があり、長さ3~6センチの長楕円形で、6本の明瞭な稜があり、熟すと稜に沿って裂開して中の種子が飛び出る。アリストロキア酸を含み有毒である。本種はウマノスズクサとちがって木本性で木質茎をもつ。本土産で木質茎をもつものとしてオオバウマノスズクサがあるが、西表島産はそれよりはるかに大型になる。以前は本種はリュウキュウウマノスズクサと誤認されていた。

arimaumanosuzukusa

→戻る(花:2005.3.25; 実:2006.3.17 上原低地林内)