化合物和名:シネフリン (Synephrine)
骨 格 名:フェネチルアミン
生合成経路:シキミ酸

 ミカン科ウンシュウミカン(Citrus unshiu)、ダイダイ(Citrus x aurantium)、ナツミカン(C. natsudaidai)ほか同属各種、同ゴシュユ(Evodia rutaecarpa)の果実に含まれるフェネチルアミン誘導体。もともと経口投与可能な交感神経作動薬として開発されたものだが、後に天然にも存在することが明らかとなった。チンピ(陳皮)、キジツ(枳実)、キコク(枳殻)、トウヒ(橙皮)などカンキツ属果実を基原とする生薬やゴシュユ(呉茱萸)における交感神経作動性の薬理作用は本物質によるものと推定され、これらの生薬が配合された漢方処方において重要な役割を果たしていると思われる。

synephrine