バッカクキン(バッカクキン科)
Claviceps purpurea (Clavicipitaceae)

 イネ科植物の子房に寄生して菌核(下写真の黒い部分)を生じる。通例、イネ科ライムギ(Secale cereale)に寄生したものを麦角バッカクと称し医薬品原料とするが、わが国では現在は発生していない。ライムギが重要な主食の一つであった欧州では本菌で汚染されたパンの摂食により麦角中毒がしばしば発生した。インドールアルカロイドであるエルゴタミンエルゴメトリンを産生し、それぞれ子宮収縮薬とする。

bakkaku

→戻る(2007.10.1;帝京大学薬学部所蔵標本)