ヒハツ(コショウ科)
Piper longum (Piperaceae)

インド原産の常緑つる性植物。アユルヴェーダ医学で薬用とされたが、果実を香辛料として古くから利用された。インドナガコショウともいう。ギリシア時代に欧州へ伝えられたが、同属種でより風味の温和なコショウの方が好まれ、欧州ではほとんど駆逐された。一説に新大陸原産のトウガラシが大航海時代に伝わり、風味の似たヒハツを駆逐したという。南アジアや東南アジアでは現在でも頻用されている。漢名は蓽撥ヒハツで開宝本草に中品として収載された。英名はlong pepperで、種小名に由来する。果穂をそのまま用いるため、コショウより果実が長いと考えられたため。沖縄でヒハツと呼ぶのは同属類縁種のヒハツモドキである。辛味成分としてピペリン(Piperine)を含む。(→主な天然辛味物質関連ページ

hihatsu

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