化合物和名:アナカルド酸 (Anacardic acid)
骨 格 名:アルキルフェノール
生合成経路:酢酸-マロン酸

 アナカルド酸はウルシ科カシューノキの果実の殻に含まれるアルキルフェノール性成分。ウルシオールの類縁物質で接触するとアレルギー性皮膚発疹を起こす。ウルシオールと同じく黄色の液体で、エタノールおよびエーテルとは部分的に溶けるが、水にほとんど溶けない。ウルシオールと同様、天然にはいくつかの構造類縁体の混合物として存在し、サリチル酸に炭素数15あるいは17個のアルキル鎖が結合した構造をとる。アルキル基は飽和と不飽和のどちらも存在し、それぞれの混合組成は植物の種類によって異なる。カシューノキに含まれる炭素数15個の不飽和側鎖化合物は強い抗グラム陽性菌活性があり、民間で歯の膿瘍に用いられ、結核、MRSA に対しても効果があるといわれる。カシューノキのほか、マンゴーなどにも含まれ、イチョウの葉や実に含まれるギンコール酸も類縁体である。

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