いよいよ新学期が始まりました。本講義では教科書として「最新生薬学」(奥田拓男編、廣川書店)を使用し、プレゼンテーション形式で授業を進めます。今期の全授業スケジュールは次の通りです。WEB上にも補助テキストを用意してあります。リンクページをクリックしてください。あるいはトップページに戻り、生薬学電子テキストをクリックすると索引ページがポップアップしますので、この索引ページの項目をクリックしてもアクセスできます。WEB上の授業資料はiPadおよびiPhoneでもごらんになれます(Android系スマートフォンでも見られますが、ページフォーマットが乱れます)。
開講前に次のページも目を通しておいてください。授業プリントはTYLASで配信していますが、本ページからダウンロードし、プリントアウトして授業に持ち込むことも可能です。
授業補助プリントをダウンロード(PDF, 3.4MB)
生薬をめぐる世界の情勢
生薬学プレゼン資料(1〜5)をダウンロード
1.生薬の定義、生薬と食品の区分(4.16)
生薬総則 生薬にも食品にも使われるものがある 生薬と食品の区別 保健機能食品
生薬の特徴・定義
2.生薬の分類(漢薬・和薬・西洋薬・民間薬など)と漢薬の歴史(本草学)
生薬の薬用部位別分類(4.23)
生薬の基原 生薬の薬用部位
3.生薬の剤形、世界各地から来た生薬、生薬の品質と試験法(4.30)
生薬製剤 生薬試験法 理化学的試験法 生薬の性状と形態
4.生薬及び基原生物の名前のつけ方(5.7)
植物・生薬の名前(一般名・学名) 生薬総則注
5.各論1:生薬及び基原植物の命名
生薬成分:アルカロイド概論(アルカロイドの性質と構造による分類)(5.16)
アルカロイド 生薬の成分
生薬学プレゼン資料(6〜9)をダウンロード
6.各論2:アルカロイドを含む生薬(アルカロイドを含む生薬と薬用原料としての生薬)(5.23)
ベンジルイソキノリンアルカロイド インドールアルカロイド トロパンアルカロイド
7.各論3:青酸配糖体・ステロイド・テルペノイドとその配糖体を含む生薬(5.30)
青酸配糖体 ステロイド 強心配糖体について イソプレノイド
モノテルペノイド・セスキテルペノイド
8.各論4:テルペノイド(ジテルペン、トリテルペン)とその配糖体及び精油を含む生薬(6.6)
トリテルペノイド サポニンについて 精油について
生薬学プレゼン資料(10〜15)をダウンロード
9.各論5:精油、芳香族成分を含む生薬1(アントラキノン、フラボノイドなど)(6.13)
フラボノイドについて ポリケチドについて
10.各論6:芳香族成分を含む生薬2(リグナン、タンニンなど)
辛味成分、脂肪油などを含む生薬(6.20)
フェニルプロパノイドについて タンニンについて
11.各論7:樹脂配糖体、官能(甘味・苦味・辛味)成分を含む生薬、動物・鉱物基原生薬(6.27)
官能成分について
12.漢方と生薬1:漢方医学概説(7.2)
漢方医学概説 証について 漢方医学による診断について
13.漢方と生薬2:主な漢方処方について(7.9)
気・血・水病理論について
定期試験関連情報: 試験日7月23日(火)
生薬学サンプル問題1 期間:7月2日~8日
生薬学サンプル問題2 期間:7月9日~15日(これ以降はリンク切れとなります!)
生薬学サンプル問題3 期間:7月16日~23日 公開期間は終了しましたのでリンクは解除します。(予定)
本試験にはサンプル問題を少し改作して出題します。ファイルを開くにはパスワードが必要です。パスワードは大学棟6階の私のオフィスのドアに掲示してありますが、サンプル問題1~3は別々のパスワードですので注意してください。PCおよびiPad (iPhone)で開くことができます(あるいはリンク先をダウンロードあるいはリンク先のファイルを別名で保存するなどを経て開く)が、Android系端末でも環境さえ整っていれば開くことが可能です。
サンプル問題2の公開が遅れてしまいましたが、3日間、急遽、調査研究で関西へ出張したためです。梅雨時ながら雨にも遭わず、無事に所用をこなすことができました。漢方医学領域の問題です。7月5日と12日の授業の範囲です。調査研究とは伊勢神宮域林、大神神社神域林(三輪山)そして奈良県御所市巨勢山の植生調査です。由緒ある神社3社(ほかに橿原神宮)に参拝したのですから、その御利益であったかもしれません。事前の天気予報は大雨でしたから。では、皆さんのご検討を祈ります。
出題内容について
出題する問題数は50問です。以下の項目の中から必ず出題しますので、しっかり勉強してください。教科書を参照してノートをまとめておくことをすすめます。
本年度の定期試験は終了しました。
9月12日の追再試験をもって平成23年度の授業は終了しました。7月27日(火)の「生薬学」定期試験に際して恒例のサンプル問題を公開しますが、答えの問い合わせには一切応じません。今年度はこれ以上のサンプル問題の追加はありませんが、
1.植物の学名(ラテン名のどれが属名云々)
2.精油あるいはタンニンを含む生薬(精油・タンニンに性質、確認試験法など)
3.アルカロイドの骨格による分類とそれを含む生薬、確認試験法
4.サポニン・(変形)トリテルペン・ステロイドの性質・確認試験法とそれを含む生薬
5.強心配糖体について(構造活性相関など)
6.補助プリント「重要な漢方処方22方」に出てくる生薬(40種弱)の基原、部位
7.その他
機能食品、生薬の剤形、生薬の修治例、生薬総則関連、味覚のある生薬など
要するに授業でやったことを万遍なくということです。サンプル問題も必ずしもそのまま出題というわけではありませんので、答えだけを丸暗記して解答すると、とんだ火傷を負うことになるますので悪しからず。ノートと教科書を併用して整理しておくとよいでしょう。なお、9月に補講(試験結果により行うかどうか決定)と追再試験を予定していますが、本試験より敷居が高くなることを覚悟してください。
教科書は「最新天然物化学」(奥田拓男編、廣川書店)を使用します。随時、プリントを配布します。
授業の予定は次の通りです。
天然物化学補助資料1 同2 同3 同4
同5
天然物化学プレゼン資料(1〜6)をダウンロード
1.総 論(1):薬としての天然有機化合物
創薬シードとしての天然有機化合物、天然有機化合物の特徴と生合成経路
2.総 論(2):薬としての天然有機化合物
天然有機化合物からの創薬
3.各論 1:炭水化物(単糖・オリゴ糖・多糖体)
糖の種類と立体化学、各種二次代謝産物の配糖体
4.各論 2:シキミ酸経路で生合成される芳香族化合物
フェニルプロパノイド、クマリン、リグナン・リグニン、その他
5.各論 3:ポリケチド経路で生合成される芳香族化合物
アントラキノン、アントロン、キサントン、クロモン類、フタリド、テトラサイクリンほか
6.各論 4:シキミ酸・ポリケチド複合経路で生合成される芳香族化合物
フラボノイド、スチルベノイド、タンニン
天然物化学プレゼン資料(7〜11)をダウンロード
7.各論 5:イソプレノイド経路で生合成される化合物1
モノテルペン、イリドイド、セスキテルペン
8.各論 6:イソプレノイド経路で生合成される化合物2
ジテルペン、トリテルペン(サポニン)、変形トリテルペノイド
9.各論 7:イソプレノイド経路で生合成される化合物3
ステロイド、カロテノイド
10.各論 8:アミノ酸から導かれる化合物1
アミノ酸類縁体、青酸配糖体、偽アルカロイド
アミノ酸経路で生合成される化合物:真正アルカロイド1(脂肪族アミノ酸由来)
11.各論 8:アミノ酸から導かれる化合物1:真正アルカロイド2(Tyr・Phe由来)
ベンジルイソキノリンアルカロイド
天然物化学プレゼン資料(12〜14)をダウンロード
12.各論 9:アミノ酸から導かれる化合物2:真正アルカロイド3(Tyr・Trpほかの由来)
ベンジルイソキノリンアルカロイド、モノテルペンインドールアルカロイドほか>
13.各論10:特異活性の天然有機化合物:官能成分・抗がん性天然物
辛味・甘味・苦味・色素、抗生物質、海洋産物
14.各論11:特異活性の天然有機化合物:DNAと構造とDNAを標的とする抗がん物質
DNAの構造、抗腫瘍抗生物質
機器分析授業資料をダウンロード
15.天然有機化合物の構造解析:NMR, IR, UV, 質量分析の基礎
16.機器分析演習
本科目の定期試験は来年1月16日(木)です。授業では多くの二次代謝成分の構造式に言及しましたが、その中で特に重要なものをピックアップした補助テキストをアップロードします。A4版で16ページほどありますので、以下のスケジュールでアップします。ゴチックの青字で示したものは日本薬局方に収載されるもので、構造式は局方に準じています。国試ではこの構造式で出題されてきましたので、教科書の構造式ではなくこの構造式で憶えてください。黒字のゴチックで示したものは是非憶えていただきたい重要成分です。プリントには各成分を含む植物・生薬は記述してありませんので、各自で調べて書き込んでください。
今年度の講義日程と講義内容は次の通りです。今年度もプリントを配付しますが、その内容は本サイトトップページに掲載する「薬用植物学・電子テキスト」と基本的に同じです。単位・成績の認定はレポート課題による評価とします。
11月28日(金):植物の分類及び植物形態分類学の基礎
薬用植物学プレゼン1 薬用植物学プレゼン2 薬用植物学プレゼン3
薬用植物学プレゼン4
12月5日(金):植物の系統分類・植物の分布と植生・生物多様性と遺伝資源
薬用植物学プレゼン5 薬用植物学プレゼン6 薬用植物学プレゼン7
12月12日(金):植物の化学成分(アルカロイド、アヘン、強心配糖体)
薬用植物学プレゼン8 薬用植物学プレゼン9
12月19日(金):植物の化学成分(強心配糖体)、化学分類学、医薬品の創製
バイオプロスペクティング、民族植物学
薬用植物学プレゼン10 薬用植物学プレゼン11
12月26日(金):民族植物学の実際、日本文化と有用植物、レポート課題呈示
薬用植物学プレゼン12
1月9日(金):レポート提出期限
(更新2015年11月21日)|戻る||ホーム|
前年度に引き続き、次のようにシラバスにしたがってプレゼン形式で行います。
民族植物学プレゼン資料(1〜3)をダウンロード
1.序 論:民族植物学とは?
民族植物学の歴史、民族植物学の目的
2.民族植物学の基礎(1)
種とは? 植物の名前と分類
3.民族植物学の基礎(2)生物多様性と遺伝資源
生物多様性の定義、遺伝資源とは?
民族植物学プレゼン資料(4)をダウンロード
4.民族植物学の基礎(3)
植物相・植生と遷移、人の干渉との相関
民族植物学プレゼン資料(5)をダウンロード
5.民族植物学の基礎(4)
人と共存する生態系里山/里山の民族植物学
民族植物学プレゼン資料(6)をダウンロード
6.民族植物学の基礎(5)
日本文化・習俗と植物1:うけらの神事、お屠蘇の風習と起源
民族植物学プレゼン資料(7)をダウンロード
7.民族植物学の基礎(6)
日本文化・習俗と植物2:端午の節句と薬草狩り
七草粥の風習と若菜摘み
民族植物学プレゼン資料(8)をダウンロード
8.民族植物学の基礎(7):先史時代と農耕文化の発生:
文明の興亡と植物、先史時代の民族植物学
有用栽培作物等の発生中心
民族植物学プレゼン資料(9-1)、同(9-2)をダウンロード
9.民族植物学の基礎(8):四大農耕文化(1)
根菜農耕文化/地中海農耕文化
民族植物学プレゼン資料(10-1)、同(10-2)をダウンロード
10.民族植物学の基礎(9):四大農耕文化(2)
サバンナ農耕文化
民族植物学プレゼン資料(11-12)をダウンロード
11.民族植物学の基礎(10):四大農耕文化(3)
サバンナ農耕文化の亜型:照葉樹林農耕文化(稲作)
新大陸農耕文化
12.民族植物学の基礎(11):四大農耕文化(4)
新大陸農耕文化
民族植物学プレゼン資料(13)をダウンロード
13.民族植物学の基礎(12):栽培植物の起源と順化
日本で栽培される有用植物の大半は外来である
外来植物を順化した先人の知恵に学ぶ
民族植物学プレゼン資料(14-1)、同(14-2)をダウンロード
14.民族植物学の基礎(13):植物からくすりを創る
くすりになる有用植物
バイオプロスペクティング:くすりのシードを探す
バイオプロスペクティングと民族植物学
熱帯雨林におけるバイオプロスペクティング
15.総合討論
民族植物学の将来
民族植物学授業プリント
単位・成績の認定はレポート課題による評価とします。課題は授業の最終日に提示します。レポートは.doc、.pdfまたは.txtでもって電子メールで期限までに提出してください(期限は最終日に提示)。